オランダは日本に比べれば
安全な国とは言えません。
自分自身も深刻な犯罪には巻きこまれませんでしたが、
何度も盗難に合っているし、
日本へ帰る直前に、スリにあい
もう少しで財布を盗られる寸前まで
いったこともあります
このショートビデオは、
自分のiPhoneが盗まれてしまった経験から、
遠隔操作可能な”おとりの携帯”をわざと盗ませて、
どんなヤツが盗んでいるのか調べ、
最後はその当事者と対峙する、
という興味深い内容になっています
■ 遠隔操作スマホ作成: なぜ「おとり」捜査をやろうと思ったのか
オランダでは毎週300件の携帯盗難報告がある。
(ちなみに東京都内では 毎週4000件以上の遺失届数 出典:2013年警視庁のホームページ)
アムステルダムでランチしていた時、僕のiPhoneが盗まれた
高価な端末が盗まれたことよりも、
自分の画像、住所録、個人情報が盗られてしまったことのほうがが大問題。
どんなヤツが携帯を盗むのか、
そして盗まれた端末がどうなってしまうのか
調査しようと思ったのが動機だ
Appleの "Find My iPhone" 機能は使い物にならない
SIMを抜いて携帯をリセットすれば、もう追跡できないからだ。
調査のため遠隔操作できる ”おとり用” の携帯を作ることにした
外部から位置情報を取得出来るだけでなく、
写真、ビデオ、音声さえリモート操作できる
盗難防止アプリ開発者に依頼し、
遠隔操作アプリを発見されにくくし、
OSのアップデートも禁止して、
アプリが削除できないように設定した。
インターネットとの接続がありさえすれば、遠隔操作できる
■ わざと携帯を盗ませる
街に出て、リュックサックからこれみよがしに携帯を覗かせて、
携帯を盗ませようとする
Rotterdamで4日試したが、結局盗まれなかった。
Amsterdamへ移動、
ここでは一日だいたい17件の携帯盗難が報告される
携帯を一日中観光客スポットで晒したが、盗まれず。
諦めかけてメトロで家に帰る最中、、、
ついに携帯が盗まれた!!
いままで自分の物が盗まれて、
嬉しかったことなどなかった。
「ヤツはまだ通信を切ってない」
「追跡できるか試してみよう」
「アムステルダム中央駅を歩きまわってる」
「遠隔操作で、写真を取ってみよう」
「真っ暗だ、まだポケットの中かも」
「録音してみよう」
「.... Nieuwezijds Kolk ....」
(路面電車にに乗っているらしい)
「お、通信が切れた、、。通信の復活を待つしかない、、」
■ 犯人?の顔が!
盗人は写真に映らなかったが、
誰が盗ったのか明らかにしたいので、警察に向かう。
盗まれた当日は警察での成果はなく、
次の日警察に盗難報告を出す。
警官によると
「もし見つかれば、次の日に戻ると思うが、
部品売買などで東ヨーロッパなどに売られているかも」
とのこと。
盗まれた端末がオンラインになるのを4日待っているが、音沙汰無し、
何かミスでもしたのかと不安になってくる
「うとうとしていた時に、ついにメッセージが来た!!」
新しいSIMが挿入 アラビア向け!そして例のアプリはまだ動いてる。
スマホに接続を試みるぅぅ、、、
「Yes! Connected!!」
「写真を撮ってみよう」
「天井が写ってる、テーブルに置いてあるみたいだ」
スマホの中身を見てみよう。
盗まれた状態のままだ
盗んだら、普通中身をリセットするでしょ?
なぜヤツはクリアしようとしないんだ?
鈍感なヤツなのか、それとも楽観的なのか?
初めて盗みをやらかしたのか?
それとも売ったヤツとは違うヤツなのか?
位置情報履歴をトレースしてみる
「ここで盗まれた、、」
「音声録音した時には、もうアラビア語に切り替えられてる、、」
「マーストリヒトに行ってる??」
また写真を取ってみよう
処理中、、、
送られて来るぞ、、、
ハッキリ写ってる!!!
コイツか?
盗んだ犯人か?!
■ 追跡
詳細を知るため
毎日写真や録音を行った。
通信データが多くなるのでビデオは時々取得。
そして位置情報も取得する。
フランスの Mulhouse
humanitarian institution
Maastricht経由でAmsterdamに戻る、、、
WiFiが接続されるたびに
誰にコンタクトを取ったのか
メッセージなどもバックアップする。
ヤツは自分の写真やビデオを取らなかった。
僕の画像はそのままだったが、2週間後には消したようだ
2つの興味深いな電話番号を発見
探ってみると、、、
アダルトSEXサイトへのアクセスかぁ。
数日もすると、ヤツは僕の携帯を
完全に自分のものだとして扱っている。
自分のコンタクトを追加し出し、
テキストメッセージを送り出した。
■ ミス・ロシア
ヤツのコンタクトに登録されたものに、
”ミス・ロシア”というのがある。
彼女はヤツに、最近自分の誕生日だと告げ、
ヤツは彼女にプレゼントを送った。
ヤツは彼女に興味があるみたいだ
彼らはRembrandt Squareで落ち合う約束をした
音声を聞いてみると、、
ミス・ロシアはちょっと風変わりな女で、
二人は巨額の訴訟の話をしている
4時間会話をした後、彼らは別れた。
彼女は薬物中毒者、ジャンキー
正常な思考ではない
ヤツはこんなことを喋ってる
「彼女にできるだけ付き合ってやってる」
「彼女たちはオレに気があるからね。」
「彼女たちはコカインが欲しいんだ」
■ 思いもよらない感情が湧き上がる
さらにデータを収集するうちに、
ヤツに対して同情心のようなものが
生まれてしまった
彼のことを、もっと知りたいと思うようになってしまった。
エジプト訛りのアラビア語を話すので、
きっとヤツはエジプト人だ。
エジプトに電話をかけてる
ヤツは標準的な犯罪者では全く無いのだろう
ヤツに申し訳ない気持ちさえ生まれてきた
日中、ヤツは
Amsterdamを歩きまわり
Coffeeショップ(大麻ショップ)に行ったり、
夜はホームレスシェルターで寝たり、
友達の家で寝てる
彼は悲しく孤独な人間なのかもしれない
更に熱心な宗教の信者でもある
ヤツはこんなことを言っている
「金曜に毎時間お祈りすることを忘れるな!」
「金曜の祈祷者にはすぐに願いが叶うんだ!」
皮肉なことにヤツの信心深い声は、
盗んだ携帯から流れてくる
バスに乗るカネもないと
友人にメッセージを送っている
本当に貧乏なのか?
最近コールクレジットを頻繁に購入している。
僕の遠隔操作でデータをかなり消費している
僕は罪悪感を感じ始めた
ヤツが寝ている間に、
遠隔操作でコールクレジットをアップグレードしてあげた
■ ヤツとの対峙
2週間の追跡の後、
突然オフラインとなってしまった。
SIMカードに何かあったのか?
それとも今度は携帯が ヤツから盗まれてしまったのか?
ついにヤツに電話ををしてみることにする
■ 衝撃の結末
結末はオリジナル動画でご参照下さい
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